うちの子にもいよいよ、予防接種の第一弾を受けるように要請が来ました。ここまでの経緯はまた改めてお伝えしたいと思いますが、とりあえず、第一回予防接種をどうするか決めないといけないので、調べたことをここにまとめたいと思います。
まず、生後2ヶ月で最初に受けるように促されるのは、次の予防接種です。
- 小児用肺炎球菌ワクチン
- ヒブ(インフルエンザ菌b型(Hib))ワクチン
隠岐の島町では、定期の予防接種は町役場が一括して集団で受けられるように主催しています。うちには、生後1ヶ月になる直前に町の保健師さんが来て、予防接種の予定について解説してくれました。
予防接種についてのスタンス
そこで、うちは基本的に予防接種を受けることに懐疑的なスタンスであることを伝えた上で、次のようにお伝えしました。
- 受けなくて良い予防接種は受けたくない
- 受けなくてはいけない予防接種はできるだけ大きくなってから受ける
以前、私たちがかかっている予防以外のお医者さんに教えてもらって、うちで採用している方針をお伝えしました。そうしたところ、予防接種は別の保健師さんが担当されているということで、後日お電話を下さいました。
私たちのスタンスを了解してくださった上で、役場としては強制ではないが、定期接種を受けるように推奨しているとのことでした。で、2017年8月1日に肺炎球菌とヒブの予防接種があるので、7月28日の今日までに、ワクチンを受けるかどうか結論を出してくれとのことでしたので、調べたことをまとめることにしました。
ここでまとめるのは、後輩ママ達が、保健師さんと人間関係を損ねないで、きちんと論理立てて予防接種を断ることができるようになる、そんな資料とするためです。もちろん、私が今回保健師さんに説明するためにも活用しますけどね!
ということで、一つずついきたいと思います。
小児用肺炎球菌
まずは、小児用肺炎球菌についてまとめたいと思います。
そもそも小児用肺炎球菌ワクチンとは何かというと、子どもが肺炎球菌感染症にならないための予防接種とのことで、役場からもらった説明書をまとめると次の通りです。
肺炎球菌とは
肺炎球菌は、乳幼児の鼻咽頭に高率に定着する常在菌で、飛沫感染により伝播する小児の細菌感染症の主要なな原因菌です。保菌者の全てが発症するわけではなく、抵抗力の低下や粘膜バリアの損傷などにより、菌が体内に侵入すると発症にいたります。
本来、無菌であるべき部位(血液、髄液など)から菌が検出される病態である侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)といわれる髄膜炎、敗血症・菌血症、血液培養陽性の肺炎などが特に問題とされます。IPDは、特に2歳未満の乳幼児でリスクが高く、ときに致死的であり、救命しても後遺症を残す可能性があるため、ワクチン接種による予防を講じる必要性があります。
肺炎球菌には、90以上の種類がありますが、特に重篤な肺炎球菌感染症を引き起こすことの多い7種類の肺炎球菌が含まれたワクチンを使用していました。このたび、現在の7種類の肺炎球菌成分に新たに6種類が追加され、計13種類の肺炎球菌成分が含まれる「プレベナー13(沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン))に、平成25年11月1日から切り替わりました。
以上、隠岐の島町が発行している案内書から引用させてもらいました。つまり、簡単にまとめると、次の通りだということになります。
- 肺炎球菌は、鼻と喉に感染する菌
- 子どもの細菌感染症の主要なもの
- 感染したからといって発症するわけではない
- 菌が血液や髄液に入るとIPDになる
- IPDになると最悪致死の可能性もある
- IPDによって救命されても後遺症残る可能性がある
- 肺炎球菌は90種類以上ある
- ワクチンはこのうち13種類に効く物を採用
- ワクチンはプレベナー13という名前
つまり、基本的に免疫がしっかりとしていれば、肺炎球菌に感染しないし、しても発症しないということになります。また、ワクチンが防ぎたいのは、肺炎球菌が血液や髄液から検出される病態になることにあるとされています。
では、そもそも肺炎球菌にかかるリスクはどの程度あるのか。そこからさらにIPDになるリスクはどれくらいあるのか、ということを調べて、予防接種の必要性の有無を調べると共に、プレベナー13の安全性について調べたいと思います。
肺炎球菌を発症するリスク
肺炎球菌は、子どもの喉や鼻の奥に常にいて、そこら中にいつもいる菌とのことです。風邪を引くなど免疫が下がった時に、その肺炎球菌が、耳に入る込むと中耳炎に、肺に入り込むと肺炎に、血液に入り込むと菌血症、脳や脊髄を覆っている髄膜に入り込むと細菌性髄膜炎になるということです。
中耳炎や肺炎などは、子どもであれば、皮下か比較的よくなるので、やはり問題になるのは、肺炎球菌が髄膜や血液に入った場合の病気、つまり役場の説明書にあったIPDにかかる可能性ということになります。
IPDにかかるリスク
では、肺炎球菌によってIPDにかかる可能性はどのくらいあるかというと、きちんと国立感染症研究所が研究していました。その結果は次の通りです。
2008年1月~2012年12月に各県より報告された患者数を表1に示した。5歳未満の患者数は10道県合計で、肺炎球菌髄膜炎9例、髄膜炎以外のIPD (以下非髄膜炎)が 106例であった。これらの報告数より、各疾患の5歳未満人口10万人当たりの罹患率を算出し、ワクチン公費助成前3年間(2008~2010年)と、2011年および2012年の罹患率比較を行った(表2)。2008~2010年のIPD 平均罹患率は、髄膜炎 2.8、非髄膜炎22.2であったが、2011年にはそれぞれ 2.1、18.1に減少し、減少率は25%、18%であった。2012年も罹患率減少傾向は継続し、髄膜炎 0.8(減少率71%)、非髄膜炎10.6(減少率52%)にまで減少した。
出典:国立感染症研究所
つまり、IPDになる確率は、予防接種をうけない状態で、10万人のうちの25人(2.8+22.2)=0.025%、今回推奨されているワクチンの前の段階のワクチンを摂取すると10万人のうちの11.4人(0.8+10.6・2012年の実績)=0.0114%になる、ということです。
ということは、もし予防接種を受けなければ、0.025%の確率でIPDに感染し、予防接種を受けるとその確率が0.01%くらいに下がると考えられます。旧来のワクチンで0.014%ならプレベナー13にすると、さらに罹患率は下がる可能性が高いということは想像できます。
プレベナー13とは
次に、ワクチンを打つことにリスクはないのかという点について少し検討したいと思います。まずプレベナー13とは、ファイザー製薬が製造する不活性化ワクチンです。
プレベナー13は、次のようにして製造します。
製法の概要
下記13種類の血清型の肺炎球菌を型別に培養して増殖させ、殺菌後に各々の型から肺炎球菌莢膜ポリサッカライドを抽出し、精製する。これらの肺炎球菌莢膜ポリサッカライドを型別に、ジフテリア菌の変異株(Corynebacterium diphtheriae C7(β197)/pPX3520)より産生させ、回収・精製した無毒性変異ジフテリア毒素(CRM197)と、還元的アミノ化反応により結合させ、混合する。
本剤は免疫原性を高めるために、肺炎球菌莢膜ポリサッカライド-CRM197結合体をアジュバントであるリン酸アルミニウムに吸着させて不溶性とした不活化ワクチンである。
なお、CRM197の製造工程において、カザミノ酸(ウシ乳由来成分)を使用している。
引用元:KEGGデータベース
プレベナー13には、添加物として以下の物が入っています。
塩化ナトリウム 4.25mg、ポリソルベート80 0.1mg、コハク酸 0.295mg、リン酸アルミニウム 0.125mg(アルミニウム換算)、pH調節剤(適量)
引用元:KEGGデータベース
また、プレベナー13が引き起こす可能性がある重大な副反応=副作用としては次のようなものがあります。
重大な副反応
ショック、アナフィラキシー(頻度不明注))
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
痙攣(頻度不明注))
痙攣(熱性痙攣を含む)があらわれることがあるので、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
血小板減少性紫斑病(頻度不明注))
血小板減少性紫斑病があらわれることがある。紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等の異常が認められた場合には、血液検査等を実施し、適切な処置を行うこと。
注:自発報告で認められた副反応であり、頻度不明とした。
引用元:KEGGデータベース
また、私が独自で調べている限りでは、厚生労働省のHPで副反応検証会の資料を見ると、プレベナーとヒブのワクチン接種後に死亡した事例が、28例あるとのこと。参照:厚生労働省HP
このことを教えてくれたのは、宮城県にあるさとう内科循環器科医院さんのブログのおかげです。詳しいことを知りたい方は、ぜひブログをご参照ください。参照:さとう内科循環器科医院
(さとう先生のブログの中で、小児科学会の会長挨拶などのリンク先が削除されているのが怖い、、、)
以上を総合的に考えて、次のポイントから結論を出しました。
- 確率は極めて低いが、今回のワクチンを接種することで、死亡する可能性がある。
- 肺炎球菌によってIPDという重篤な感染症になる確率は、おおよそ0.02〜0.03%しかない。
- ワクチンを打つことで、IPDになる確率は、0.01%程度に下がる。
- 免疫がしっかりしていればIPDには感染しない。
であれば、IPDにかかる確率も低いのであれば、あえて死亡するリスクを取りたくないし、あえて、生後2ヶ月という時にリン酸アルミニウムを体内に入れたくないなと思いますし、免疫を強くしていれば問題なくて、10万人に1人しかならないのであれば、10万人のうちの9万9,999人レベル以上の免疫を子どもに作ってあげたいと思います。
ということで、肺炎球菌の予防接種は見合わせます。次にヒブワクチンについて検討してみます。
ヒブワクチン
ヒブワクチンとは、ヒブ(ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型:Hib)による感染症を防ぐことを目的とした予防接種のことです。役場からもらった説明書を見ると以下の通り記載があります。
インフルエンザ菌b型(Hib)について
脳や脊髄を覆っている髄膜に最近が感染して炎症が起こるのが細菌性髄膜炎です。例年、年間400〜500名の患者数が報告されており、起因菌の細菌性髄膜炎の70%以上が0〜1才の患者で、発症のピークが8ヶ月です。
Hibは、せきやくしゃみなど飛沫で感染しますが、ほとんどが症状は起こしません。しかし一部の人は、鼻腔内で増殖したHibが血液の中に入りこみ髄膜炎等の感染症を起こします。
Hib(ヒブ)ワクチンについて
Hibワクチンは、b型インフルエンザ菌による感染症、特に侵襲性の感染症(髄膜炎、敗血症、蜂巣炎、関節炎、喉頭蓋炎、肺炎及び骨髄炎など)を予防するワクチンです。
Hibワクチンは、既に世界100カ国以上で摂取が行われており、日本では2008年12月19日から使用が始まりました。
以上を簡単にまとめると、インフルエンザ菌b型という菌によって、細菌性髄膜炎が起こることを予防するためのワクチンだということです。
このインフルエンザ菌b型にって細胞性髄膜炎になる人の70%以上が子どもで、200人〜400人くらい発症するとのことです。ほとんどは発症しないけれど、一部の人が発症するというわけです。(肺炎球菌と同じような感染症を引き起こすものなのですね)
インフルエンザ菌b型に感染するリスク
国立感染症研究所による調査結果をまずは、引用します。
2008~2010年までの3年間の5歳未満人口10万人当たりのHib髄膜炎罹患率は、7.1~ 8.3(平均7.7)であったが、2011年には3.3と、57.1%減少していた。また、髄膜炎以外の侵襲性Hib感染症も3年間の5歳未満人口10万人当たりの罹患率は3.8~ 6.3(平均 5.1)であったが、2011年には2.8と45.1%減少していた。
IPDの調査では、2008~2010年までの3年間の肺炎球菌髄膜炎の罹患率は、2.6~3.1(平均2.8)であったが、2011年には2.1と25%減少し、髄膜炎以外のIPDは、3年間の罹患率21.2~23.5(平均22.0)から2011年には14.9と32.3%減少していた
引用元:国立感染症研究所
この結果をまとめると、普通に過ごした場合インフルエンザ菌b型による髄膜炎になる確率は、10万人中7.7人=0.0077%であり、予防接種を受けるようになると、10万人中2.8人=0.0028%に下がる、ということができると思います。
※予防接種が2008年12月から実施されているので、全体観としてみるにはよいと思います。
0.0077%発症する可能性を防ぐためのワクチンのリスクを少しみておきたいと思います。
Hibワクチンについて
Hibワクチンは、何という名前のワクチンが使われているかわかりませんでしたが、日本ワクチン産業協会によると、ヒブワクチンを作っているメーカーは、サノフィ株式会社、ジャパンワクチン株式会社、第一三共株式会社とのことです。
また、役場からの資料には、副反応として異常号泣が0.8%、不眠や不機嫌、傾眠や下痢などが数%あること、重大な副反応としてショック、アナフィラキシー様症状、けいれん、血小板減少性紫斑病などがあるとのことなので、これも基本的には肺炎球菌と同様に見合わせることにします。
※Hibワクチンについては、商品名が分かり次第、詳細を調べることにします。
今回の予防接種見送りの理由
実は、細菌性髄膜炎から子どもを守る会というものがあります。細菌性髄膜炎にお子さんがなられた方を中心に作られている会のようです。そのサイトを拝見するに、やはり、子どもさんが細菌性髄膜炎になられてから予防接種のことを知り、受けさせておけば良かったと思われているようです。
一方で、これは声にはなっていませんが、これまで元気だった子が、予防接種を受けて数日後に、突然死した親御さんはどう思われているでしょうか?予防接種を受けなければ良かったと思っていると思います。(因果関係が明確にはなっていないと言われますが。)
確率は極めて低いですが、万が一私の子どもが予防接種を受けて数日内に死亡するようなことがあったら、後悔して眠れないはずです。予防接種なんて受けさせなければよかったと。
一方で、万が一細菌性髄膜炎に子どもがなってしまったとしても、確実に後悔すると思います。もっとできることはなかったかなと。そのできることの中には、当然ワクチンも含まれています。
しかし、いずれにせよ、最悪の事態に陥る可能性は、低いことは間違いありません。
その中で、どちらを選ぶかを考える必要があるのだと思います。そこで私たちは決めたのです。
この子の免疫が、10万人の中の9万9,900人と同等レベル以上の免疫力がつくように、ライフスタイルを見直そう。そして、デトックスするのが大変なアルミニウムのような有害金属は体に入れないようにしよう、と。これが、今回の予防接種の結論です。
また、次回以降の予防接種については順次調べてアップしていきます。また、その他育児で調べた事等も書いていきたいと思います。※特に、ミルクについては、いろいろと調べて、ドイツからHoleブランド(日本にはない完全有機飼料を使って飼育されたミルクを原料としている)のヤギミルクを直接大量購入した挙げ句に、結局母乳オンリーにするということになりました。
その経緯についてもまたおいおいまとめていきます。